シャクナゲ(石楠花)はまっすぐ上に伸びて間延びしたまま大きくなることがあるので、小さくしたいけど大丈夫?という悩みがある人も少なくないですね。
シャクナゲは放置しておいても自然に樹形を作るので、あまり剪定の必要はありませんが、花付きを良くするためには適切な剪定が必要です。
ここではシャクナゲ(石楠花)について以下のポイントをまとめています。
・シャクナゲについて
・シャクナゲの剪定方法と時期
・シャクナゲを小さくする強剪定はしても大丈夫?
・シャクナゲが枯れる原因
・シャクナゲの植え付け時期
どういったお手入れば必要か知っておけば、シャクナゲのお手入れがもっと楽しくて簡単になりますね。
シャクナゲとは
シャクナゲは4月から6月に大きくて見栄えのする花を咲かせる常緑樹で、樹高が1m~4mほどの常緑中低木になります。
品種が多く、樹高が1mほどにしかならないものから3m~4mになる品種など様々ですので植える際はスペースとして相談したいですね。
種類 | 常緑低中木 |
最大樹高 | 1m~4m |
成長速度 | やや遅い |
植栽場所 | 明るい日陰(午前中に日が当たる場所が良い) |
お手入れの難易度 | やや難しい |
水やり | 植えて2年~3年ほどした木は雨だけで十分 成長するまでは朝に1度 |
花の色 | 白色、黄色、ピンク色、赤色 |
シャクナゲを剪定する方法や時期
シャクナゲの剪定時期は、7月頃の花後すぐです。
花後すぐから10月頃までに花芽を付けるので確実に花を楽しみたい場合は、花後以外の時期にバツバツと切るような剪定は避けましょう。
ただ、放置でも自然に樹形を作るので基本は剪定をする必要はありません。
基本として、シャクナゲに必要な剪定は「花ガラ摘み」です。
咲き終わった花をそのまま放置しておくと実が結実して樹勢が弱まるので、枯れた花の付け根から剪定して取り除きます。
この際も、花の付け根から剪定するだけで花の下にある枝までまとめて切ると花が咲かないということになったりもします。
さらに、花後に成長した葉芽を10月頃に摘み取る(芽かき)ことで、葉芽の脇に付いている芽が成長して花芽になります。
シャクナゲを小さくする強剪定ができる?
シャクナゲは1本立ちでまっすぐ上に間延びしたまま伸びることがあります。
こうなると、途中で切って小さくしてやり直したいところですが、残念ながらシャクナゲは強剪定で小さくすることはできません。
幹の途中や枝の途中からは萌芽しないので、途中で強剪定をすると枯れるだけです。
間延びした感じに見えても、ある程度大きくなって茂ってくればそれなりに風格が出てきますので、様子を見てあげると良いでしょう。
シャクナゲの花が咲かない原因
シャクナゲの花が咲かない原因には以下のようなことが考えられます。
・花芽が付いてから強く刈り込みをした
・乾燥して水切れを起こしている
シャクナゲの花が咲かない原因の多くは剪定時期の失敗です。
シャクナゲは低木なので刈り込まれることもあります、適当に刈り込むと葉芽が出るはずの部分を切ってしまうので花が咲かなくなります。
シャクナゲは花ガラを摘んだ後の先端から成長するので、適当に刈ると失敗しますね。
また、乾燥には弱いので強い西日に当たっていたり、水切れを起こすと枯れてしまいます。
シャクナゲの植え付け時期は?
シャクナゲの植え付け時期は一般的には3月から4月、または10月から11月です。
乾燥に弱いので、庭植えであれば水はけがよく水もちが良い明るい半日陰に植えましょう。
ただ、半日陰が好みですが日当りが悪いと花付きが悪くなるので、午前中にはしっかりと日が当たり午後には明るい日陰になる場所がベストです。
そういった場所が無い場合は日当りの良い場所に植えて寒冷紗などで日当りを軽く遮断し、株元に腐葉土などを敷いてあげると良いでしょう。
1月から2月に寒肥として油かす多めで骨粉を混ぜた肥料を二握りほど、花後にはお礼肥として緩効性化成肥料、追肥は必要に応じて緩効性化成肥料をあげましょう。
シャクナゲは浅く広く根が張るので、枝先くらいの場所に浅く肥料を施すと良いですね。
シャクナゲの挿し木
シャクナゲは挿し木で増やせますが、発根する可能性は低いです。
新梢が伸びてしっかりとした状態になる9月頃に試してみると良いですね。
シャクナゲの病気
シャクナゲは夏に直射日光が当たる様な場所だと葉が茶色くなり枯れてしまう褐斑病にかかることがあります。
夏の日照りには十分な注意が必要です。
害虫はカイガラムシ、ハマキムシ、グンバイムシが発生することがあります。
4月から6月、10月から11月ころは発生時期なので注意して観察しておきましょう。
シャクナゲは結構いろんな虫が付きやすいので要注意ですね。