サンザシは日本では主に白い花が咲いて、赤や黄色がかった茶色の食べられる実がなるセイヨウサンザシが多く見られます。
成長が遅いので、早く花や実を楽しみたい人には向かない木ですが、古くから実はドライフルーツやお酒に加工されて親しまれていますね。
サンザシは、同じくトゲがあり実がなるトキワサンザシとも呼ばれるピラカンサに似ているので間違う人もいます。
ここではサンザシについて強剪定の時期や剪定方法など以下のポイントをまとめています。
・サンザシについて
・サンザシの剪定方法と時期
・サンザシの強剪定はしても大丈夫?
・サンザシの花が咲かない原因
・サンザシの植え付け時期
どういったお手入れば必要か知っておけば、サンザシのお手入れがもっと楽しくて簡単になりますね。
サンザシとは
サンザシは4月から5月に白、赤、ピンクなどの小さな花が咲き、樹高が1m~2mほどの落葉中低木になります。
サンザシの実は古くから薬用としても食され、現在でも実の部分は売買されているくらいに活用されています。
サンザシは別名メイフラワー(5月の花)とも呼ばれますね。
種類 | 落葉低中木 |
最大樹高 | 1m~2m |
成長速度 | 比較的遅い |
植栽場所 | 西日を避けて日当りが良く水はけが良い場所 |
お手入れの難易度 | 簡単 |
水やり | 植えて2年~3年ほどした木は雨だけで十分 |
花の色 | 白、赤、ピンク |
サンザシを剪定する方法や時期
サンザシの剪定時期は落葉期に行ないます。
基本的に成長が遅いので、花が咲く程度に大きくなるまでは剪定しない方が良いです。
ある程度成長すれば、落葉期に樹形を整えつつ伸びすぎている枝を枝の分かれ目から切って大きさを制限しましょう。
また、花芽は短枝に付くので、剪定の際は徒長枝などを軽く切ってそこから短枝が出るようにします。
サンザシの強剪定をする時期は?
サンザシの強剪定は花後に行います。
サンザシは成長が遅いのであまり強く切るのはおすすめしませんが、すでに大きくなって困っているのであれば花後に小さくして樹形を整えましょう。
ただし、強剪定をすると確実に1年から2年は花が咲かなくなりますので覚悟した方が良いですね。
出来れば、強剪定で一気に小さくするよりも大きさを制限したい枝を中心に間引くように強剪定をして、若い枝は残しつつ小さくしていきたいですね。
サンザシの花が咲かない原因
サンザシの花が咲かない原因には以下のようなことが考えられます。
・秋から冬に強く剪定をした
・日当りが悪すぎる
サンザシの花が咲かない原因の多くは剪定時期の失敗です。
サンザシはトゲが痛いので刈り込みバサミでバツバツと刈り込まれることが多いですが、秋前に花芽が付いてから刈り込まれると花は咲きません。
サンザシの植え付け時期は?
サンザシの植え付け時期は一般的には厳寒期を除く3月から4月、または10月から11月です。
庭植えであれば強い西日が当たらず水はけがよく水もちが良い日なたに植えましょう。
半日陰でも育ちますが日当りが悪いと花付きが悪くなります。
また、中が込みやすくなりますので、風通しが悪い場所だと害虫が付きやすいので注意しましょう。
1月から2月に寒肥として堆肥や腐葉土を根元周りに施し、花後にはお礼肥として緩効性化成肥料施しましょう。
ただし、生育状況によってはお礼肥や追肥は必要ありません。
サンザシの挿し木
サンザシの挿し木は難しいので、接ぎ木か種で増やします。
11月頃にしっかりと熟した果実を採取します。
果実を水でざっと洗って果肉を綺麗に取り除いてタネだけにします
サンザシの場合は種を乾燥させると発芽しなくなるので、すぐに栽培用の土に植えて暖かい半日陰において乾燥に気を付けながら春頃まで発芽を待ちましょう。
サンザシの病気
サンザシは中が込み合ったままだとうどんこ病になるので、風通しが良くなるように間引き剪定はしっかりと行ないましょう。
また風通しが悪い状態だとアブラムシやカイガラムシも発生します。
4月から6月、10月から11月ころは発生時期なので注意して観察しておきましょう。
基本的には花後に不要な枝を間引いて中の風通しを良くしたり、秋から冬の剪定で軽く樹形を整えておけば大丈夫です。