植木屋として独立開業したいと考えていますが、資金的にはどれくらい必要ですか?
植木屋は独立開業するには開業資金も低いですし、少しの経験でも簡単に始めやすい業種と言えるでしょう。
私も植木屋として働いていて、協力業者や加盟店として独立した方が明らかに収入が増えることが目に見えていたので、何度か独立を考えたことはあります。
しかし、生涯植木屋になりたかった訳ではないので退職するまでサラリーマン植木屋として働いていました。
そこで、植木屋として必要になる開業資金とその内容についてチェツクしてみましょう。
植木屋の独立開業資金はどれくらい必要?
まず、植木屋が独立するのに必要な資格や公的な証明があるかと言えば・・・
何もありません。
個人事業主として、管轄の税務署に紙切れ一枚の届けば出せばそれで個人事業主です。
それでは、次に独立開業資金がどれくらい必要かについてチェックしてみましょう。
植木屋をするのに必要な道具などの費用
植木屋といえば軽トラックは必須アイテムでしょう。
中古であれば20万から30万も出せば買えますが、おすすめは荷台がダンプ式になっている軽トラックですね。
ダンプ式でも中古なら50万程度で購入できますし、植木屋としてやっていくのであればダンプ式のありがたさは知っていると思います。
三脚は、6尺、8尺、12尺くらいあれば大丈夫でしょう。
アルミの三脚は案外高いですが、3種類揃えて8万円あれば十分ですね。
掃除道具は、ホウキ、ちりとり、ブロワーです。
ホウキとちりとりは数百円ですが、ブロワーはエンジン式だと約15,000円から20,000円ほどでしょう。
剪定道具は、剪定バサミ、木鋏、のこぎり程度ですね。
植木屋で独立しようと思うのであれば安物はダメだとよく分かっているはずでしょう。
伐採作業は植木屋としては稼ぎ頭になる作業なので、チェンソーはまともなモノを購入した方が良いでしょう。
一般家庭であれば、16インチと高所作業用の10インチの2台があれば十分ですね。
草刈り機もお庭の作業では欠かせませんね。
コンパクトなタイプでも良いですが、空き地の草刈りなども考えるのであれば少し強力なエンジンを積んだ刈払機の方がオススメですね。
消毒に使う噴霧器は植木屋には重要な営業アイテムです。
消毒の作業が入っていなくても、噴霧器を持っていることで「ついで作業」の営業が掛けられます。
さらに、作業をする際に隣近所のお宅に「噴霧器で消毒作業するのですいませんがコチラ側の窓だけ30分ほど閉じてもらえませんか?」と声を掛けることで「うちもついでに・・・」という人が結構いますよ。
さらに、ついでに割引券付きの名刺も渡しておけば「お隣もやったんだから信用できるのかな?」と思って仕事に繋がることもあります。
整備道具は、ヤスリやオイルなど道具の手入れに日々使うものですが、費用は知れていますね。
これらの植木屋の必須道具をざっと簡単に見積もっても約70万円ほどで済んでしまいます。
雑費などを含めても100万円の開業資金があれば余裕で営業を始めることができますね。
こんなに気楽に独立開業ができる業種はなかなか無いでしょう。
また、ここでご紹介している費用は、軽トラを含めて道具はそこそこ良いモノが買える設定です。
贅沢せずに軽トラダンプを止めて、20万ほどにしておけばもっと安く済みますね。
植木屋の事務所兼倉庫の賃貸費用
自宅があれば事務所は必要ありませんが、事務所や倉庫が必要であれば少々費用が必要になりますね。
しかも、家賃を払わないといけませんので、確実に毎月の収入が必要になります。
もちろん、家賃は地域や場所で大きく変わるので一概にいくらとは言えませんが、場所は重要です。
最低限でも、これらの条件はクリアしている場所が必要ですね。
植木屋の下請け業者として登録する場合に手数料はいくら必要?
基本的に、ネットなどでよく見る植木屋の協力業者募集などに登録するのは無料です。
協力業者であればこなした仕事にたいして手数料が発生するだけで、平均的には総支払額の20%ほどを手数料として収めることになります。
20%というと結構な額ですが、自分で広告を出して、営業してとなると現場に出ることが出来なくなりますので20%位では済まない費用が掛かります。
協力業者に慣れば繁忙期などは想像以上に仕事が舞い込んできますので、自分自身に集客力が無い間は協力業者として頑張ってみるのも良いでしょう。
フランチャイズとして運営するのであれば、フランチャイズ費用が必要になりますが事務所を用意してくれたり、広告を出してくれたりもしますね。
植木屋の協力業者として登録するメリットとデメリット
私が独立するのであれば間違いなく協力業者になりますが、もちろんメリットとデメリットがありますね。
・自分で集客しなくても良いので楽
・自分で取れた仕事と組み合わせれば利益率が保てる
・手数料を支払う必要がある
・ある程度は見積もりを会社に合わせないといけないので高くなる
・理不尽な手直しでも無料でしなければいけない
・見積り、出張も無料で対応
・閑散期に仕事がない
これらのようなメリットとデメリットがありますが、デメリットは当たり前過ぎますね。
下請け業者になるとこういった対応を強いられるので止めたほうが良いとアドバイスする植木屋もどきな人がいます。
これらは自分の看板を持ってするビジネスとしては当然のことですよね。
閑散期対策も、そこでどうするかは自分の営業力次第としか言えません。
個人事業主であれば植木屋にこだわらなくても、仕事がない閑散期は完全に休業にしてバイトにでも行けば良いだけですしね。
植木屋の下請け業者として一番やってはいけないこと
植木屋の下請け業者として一番やってはいけないことがあります。
それは、自分が親会社に支払う手数料分を上乗せして料金を提示することです。
植木屋について何も知らない一見客を騙すのはそれほど難しいことではありません。
しかし、今の世の中は全てネットで情報を得ることができますし、悪評も簡単に流すことができます。
ブログなどにでも社名+悪評が出れば検索してすぐに悪評が目につくようになってしまいます。
例えば、見積り無料の業者3社から4社に来てもらって、自分のところだけが他社より無駄に高いとなればすぐにバレます。
その地域で運営しているにも関わらず「あそこはの植木屋はボッタクリ」というイメージが付いて仕事にならない状態になります。
植木屋の開業資金・まとめ
植木屋としての開業資金は100万もあれば余裕なので良いですが、どうやって営業していくかはしっかりと検討しておかないと失敗する可能性も高いですね。
誰でも開業できるレベルで参入障壁は低いにしても、集客力と営業力が無いと仕事はいつまで経っても入って来ないでしょう。
ハッキリ言って植木屋として成功するのに腕の善し悪しは関係ありません。
集客力と営業力さえあれば、今どき腕がなくてもできるお手入れの方が多いですからね。
ただ、下請け業者として登録しておけば、仕事はたくさんあることは間違いありません。
お客さんを騙すこと無く誠実に仕事をしていれば、次からは自分に付いてくれる可能性も増えてきますので、最初の不安な時期はやってみて損はないと思いますね。